こんにちは、
セミリタイア研究家
エスカルジュニアです。
映画「駆け込み女と駆け出し男」すでに4回観ています。
"ど真ん中"だ。
時代は、江戸時代の天保期(1841〜43年)
水野忠邦の天保の改革の時期で、質素倹約令がだされていた頃の話。
作中、鳥井耀蔵が南町奉行に就任する際、水野忠邦に「江戸が不景気となって衰退を極め、商人(あきんど)や職人たちが路頭に迷うことになったとしても頓着せず、ご改革を推進いたします」
それ以前には江戸の3大飢饉の1つ天保の大飢饉があったり、外国船(モリソン号)が来たり、蛮社の獄があったり。幕末前夜。
こうした時代背景の中、女性の駆け込み寺である東慶寺(鎌倉)を舞台に5つの男女の物語が展開されていく。
東慶寺では、女性を2年間保護。その2年間でお互いクールダウンし、冷静になったうえで、今後について話し合っていこうと。
登場人物は、
中村信次郎(大泉洋)戯作者に憧れる、医者見習い
じょご(戸田恵梨香)駆け込み前は、七里ガ浜・浜鉄屋の鉄練り職人
堀切屋三郎衛門(堤真一)日本橋唐物問屋
お吟(満島ひかり)堀切屋三郎衛門の妾
戸賀崎ゆう(内山理名)武士の妻女
重蔵(武田真治)じょごの夫
駆け込む理由も様々。
「駆け込み女と駆け出し男」の題名は、最初は主役の2人じょごと中村信次郎を意味すると思ってみていたが、そうではなく、おそらく、お吟と堀切屋、女侍のゆう(駆け込み女であり、駆け出し男でもある?)、重蔵、玉虫等といった東慶寺に関わる男女に当てはまるのではと・・・。
登場人物それぞれが、未来へ一歩ふみだしていく。
人の心は移ろっていく。
2年の猶予期間があれば、人生変えられるのではと感じた。
興味深かったのは「あだ」について。式亭馬琴先生がじょごに書いた「あだばなはべらず」(徒花ではいるな)
一方、信次郎が堀切屋にお吟のことを「あだっぽい」と。(信次郎は"徒"を"粋"と同義的に使っていた)
(徒花とは花を咲かして実を結ばない花。また、咲いてすぐに散ってしまう桜も意味する)
徒花にはなるな、でもあだっぽく。
また、じょごの人生の選択の方法に変化が生じるところもなかなかいい。
神頼みの3択から、自ら主体的に選択していくように変化していく。
ところで作中の「高輪の大木戸」って?調べてみると、「高輪の大木戸」は、1710年東海道から江戸府内の入口として、また、南の出入口として設けられた。らしい。
この「高輪の大木戸」どうやら、2020年3月の「高輪ゲートウェイ駅」とも関係がある。
JR東日本は「古来より街道が通じ江戸の玄関口「高輪大木戸」(Gateway) として賑わいをみせた地であり、歴史を受け継ぎ今後も交流拠点としての機能を担うことで、過去と未来、日本と世界、そして多くの人々をつなぐ結節点として、街全体の発展につながるようにとの願いを込めて選定した」
人生(旅)の出発点だ。
「一夜流れの仇夢(あだゆめ)も別れは惜しき明けの鐘
炎の中に暮らそうが、あなたを退いて片時も
浮世の日影が見られるか」(伊勢音頭恋寝刃)
炎の中に暮らそうが、あなたを退いて片時も
浮世の日影が見られるか」(伊勢音頭恋寝刃)
"いい夢みさせてもらった"(堀切屋三郎衛門)
最後まで読んでいただき
ありがとうございました。
で夢のセミリタイアを。


